VOICE
2019.08.17
【取材】遅咲きシンガー円香
大好きな歌で人を喜ばせたい

円香(28)京都在住、関西を中心に活動しているソロシンガー。京都造形芸術大学を卒業後、2年間デザイナーとして活躍。その後、憧れであり夢でもあったシンガーの道に進むべく音楽事務所に所属し、ライブ経験を重ねる。現在はフリーで活躍中。また、デザイナー経験を活かし、似顔絵師やデザイン業にも勤しんでいる。「大好きな歌で人を喜ばせたい」という気持を大切にしながら日々精進している。
コンプレックスが強かった自分
_ 今回は円香さんの生い立ちを振り返っていただき、現在のシンガーに至った経緯についてお聞きできればと思います。円香さんは幼少期どのような性格でしたか?
引っ込み思案な性格だったように思います。
子供のころから歯列矯正をしていて、話したり笑うことが億劫になったりアトピー性皮膚炎を持っていて外見のコンプレックスも強かったと思います。自分に自信が持てず、人目を気にしながら過ごしていました。
一方で、好きなことに関しては好奇心旺盛で特に絵を描くこと、歌うことは他のモノよりずば抜けて好きでした。
_ 中学生の頃はどのようなことをされていましたか?
吹奏楽部に所属し、大好きな音楽に青春を捧げていました。
演奏は、仲間たちと息を合わせて音を演奏するからこそ、いろんな楽器の音が「ひとつの和音」に聞こえます。コンクールに向け、皆で音を作り上げていく過程が何より楽しかったです。
息の合わせ方や音の聴き方、練習を継続させることの大切さは、今の音楽活動にも活かされています。
この頃から、表現したものを人に喜んでもらうということにやりがいを見出していたように思います。
諦めなければタイミングは巡ってくる
_ 高校生の頃について聞かせていただけますか?
進学は、商業系の高校に進むことになります。
アートと音楽とは縁遠い学校生活を送っていました。
自分の弱さと向き合う3年間でしたが、この時も陰ながら音楽鑑賞したり歌ったり、絵は描き続けていました。
この時間があったからこそ「アートと歌が心から好き」「表現したい」という気持ちはより大きくなっていったと思います。
_ 大学時代について聞かせていただけますか?
大学ではアートの道に進みました。
音楽の道に進まなかったのは、家族の反対もありましたが「人前に出るのが苦手な私が歌えるはずがない」と自分自身にまだ勇気を持てずにいたことがありました。
大学時代では、アートを学び感じる日々でした。人を喜ばせることが好きなことから、イラストや似顔絵などもよく描いていました。

↑ 大学時代の卒業制作「50人のミュージシャンの似顔絵」の写真
大学では、個性を隠さずにありのままの姿を表現している学生さんが多くいて、その姿に「もっと自分をさらけ出してもいいんや」と思えるようになりました。
また、個性をのびのびと伸ばしてくれる素敵な先生方にも出会いました。
私が音楽好きだということを知って、アートの勉強以外にも音楽業界のお話や歌のアドバイスなどもいただいたりしました。また、映画で使用する仮音源を歌う経験もさせていただき、歌うことへの自信がついたように思います。
_ 社会人のときのことを振り返っていただけますか?
学生時代に学んだことを活かすため、デザイナーの道を選びます。主にペット用品の商品の開発や、グラフィックデザインのお仕事をしていました。
しかし、自分にとって過酷な環境下で働く中で自分の本当にやりたいことについて思い悩むようになりました。そして、悩み続ける中で「音楽の道」がどうしても諦め切れなかったことに気づきます。
「自分の持っている世界観を音楽で表現し、聴いた人に喜んでもらいたい」
そのような思いに嘘がつけず、デザイナーとしての仕事を辞めることを決めました。そして、音楽活動を始めるために大阪の音楽事務所のオーディションを受け、所属することとなりました。
_ 事務所に所属されてからはどうでしたか?
音楽事務所では、ボイストレーニングの他、ステージングやMCなど、ライブに関する知識を学びました。
ライブイベントなどで歌う経験を積み、所属2年目にはオリジナル曲も制作しました。
歌のテストが年に4回ほどあり、その成績によってランクが決められていました。
競争社会だったように思いますが、その中で共に切磋琢磨できる仲間たちと出会うことができました。


3年事務所で経験を積んだ後新たなステップに進むため、事務所を辞めて現在はフリーとして活動しています。
_ 大切にされていることはなんですか?
お客さんにライブを楽しんでもらうために「客観的にモノを見る」ということです。
ライブパフォーマンス中は、お客さんから貴重なお時間をいただいていると私は思っています。
そのため、ライブにかける準備はしっかり取り、納得できるまで練習します。
お客さんの客層に合わせた選曲や立ち振る舞いや演出など、パフォーマンスを丁寧に練るようにしています。
もうひとつは、自分が1番楽しんでライブをすることです。気持ちは歌を通じてお客さんに必ず伝わるので、ありのままの気持ちを歌で表現するよう心がけています。

将来の夢について
アートと音楽を学んできたので、いつか2つをコラボレーションしたライブをしてみたいです。
たとえば、アーティストさんに歌のテーマに沿った絵を描いていただきながらライブをしたり、お客さんの目と耳に伝えることが出来るイベントが出来たら楽しいだろうなと思います。音楽に携わる人に限らず、アートに携わる人やアイデアを持った人とこれからたくさん出会ってみたいです。
取材:汐瀬
